日光写真 〜いろは坂〜

朝７時に携帯電話のアラームが鳴る。
二人とも無視し続けて眠り続ける。夜遅くまでNintendoDSで麻雀対戦しすぎたせいだ。
携帯が５分おきに１０秒鳴り、３回目のアラームを聞いて少し目覚め、いたずら心が沸く。
F式の耳元に携帯を置き寝る。
遠くのほうでアラームが鳴った５分後、今度は大音量のアラームが僕の耳元で鳴った。

そんな不快な朝を迎え、借りてきたEFレンズをバックに詰めて日光に向かった。最初に華厳の滝を目指し、ひたすら「いろは坂」を登る。
オープンにした車の右や左や上には少し見ごろを過ぎた黄色い紅葉が広がる。冷たい風と変化する景色と枝葉からこぼれる影日向は、ほわーとした気分にさせる。どうも目が置きピン状態になりがち、いつもよりもスピードを落として運転する。

程よい標高になり、展望のよさそうなパーキングに車を止めてこの写真を撮った。
出てきた絵を見て
「車が模型みたいだね」とF式。
「本城直季みたいかい。」といいながら少しうれしくなっていた。
露出は失敗しているが、確かに模型っぽい。
大判の味もだせるポラロイド様様なのだが、プロの写真家に似ているというのは、自分の写真がまだない自分にとっては第一歩のような気がする。
模倣の先に自分らしさが。である。