中つ国の旅 〜お誕生日会〜


中つ国でのとある夜の、とある出来事。
歩き疲れて晩飯を食べにとある飯店に入る。
入った途端に辺りは真っ暗。
人々が突然歌を歌いだす。
その歌声に乗ってろうそくのついたケーキが登場する。
お誕生日会だ。
歌がフィナーレを向かえ、歳をひとつ重ねた女性がろうそくを吹き消す。
歓声と拍手が響く。
我々もうれしくなって拍手をする。
旅でも日常でも、人が出会う確率なんて奇跡的な確率。
僕らはその奇跡的な確率を普段は忘れてしまう。
そんななかで必然なのか偶然なのか、すれ違いでも誕生日の日に出会えた幸運。
僕は彼女に対して最大限の敬意と愛を持って「お誕生日おめでとう。」と心の中で唱えた。

すべての人が幸福でありますように、なんて無責任なことは言えないけれど、せめて出会えた人には幸福であって欲しい。
そしてその幸福になるように最大限の努力と行動を である。

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