テレビの中の君は僕


今日ひとつ歳をとった。
僕が歳をとったという事は同い年のF式も昨日誕生日だ。
「お互いおめでとう。」


誕生日は誰にとっても特別な日。
そういう気分が少し特別なことを求める。
正月に親からDVDをもらった事を思い出し、探し出して見てみることにした。


テレビに映し出される映像はビデオカメラの映像。
ビデオカメラがうちに来たのは高校生の頃、だからテレビの中の君は10年以上前の僕ということになる。


釣りをしている映像や家族が部屋でくつろぐ映像、雪が積もった家と庭、昔のおばあちゃんの家と栗の木。
映画のような演出もなく、笑い声や喧騒で満たされた家族でもなく、
ご飯を食べたり、淡々と釣りをしたり、本当にただの10年前の日常が映し出されていた。
違うのは僕がよく知っている母親も父親も兄貴もブラウン管の中では若いままでいる事である。


DVDの最後は今年の正月に集まった時の映像が映し出される。
10年が一気に過ぎる。


映像を見て、感謝の気持ちを抱く。
家族が健康であること、なにもない日常に。
恥ずかしい言葉も思い浮かぶけど心にとどめる。


これからも日々平凡で素晴らしい日常でありますように。

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