宛てのない手紙


おひさしぶり。
元気してますでしょうか。

こちらは風邪も引かず、大病もすることなく、健やかにすごしております。でも、たまにふとした時に、この世に僕がいなくてもなんにも問題なく動いていくんだろうな、なんて虚無におそわれることもあります。


そんなときは揺ぎの無いものの事なんかを考えたりします。宇宙の事や、数学のこと。僕らが短い生涯を終えても普遍でありつづける原理についてです。


多分、僕が今ここにいてもいなくても、地球は太陽の周りをまわりつづけるだろうし、1+1は2でありつづけるのです。そんなことを考えていると、なぜか少し安心したりします。不思議なものです。


そして、少しバタフライエフェクトのことを思ったりもします。
バタフライエフェクトとは、アジアで蝶々がひらり羽を羽ばたくか羽ばたかないかによって、南米でエルニーニョが発生したりしなかったりする現象です。カオスの特徴のひとつとして、バタフライエフェクト、初期値依存性。なんて呼ばれていたりします。じっさいには、蝶の羽ばたきで気候が変わるかなんて調べた人はいないから、ある意味大げさな表現かも知れません。でも、そんなことを考えていると、僕の考え、行動ひとつで、明日の世界がまったく違ったものになる。そう思うと、背負うものの重さを感じたり、ビクビクしたり、逆にハキハキしたり、波風を立てくれるのです。


雲を見て、その自由さにあこがれることもあります。
雲は風に流されているという意識も無く、気温や、海や山などの地形によってその姿を自由に変えます。
自由に大きさを変えて、白かったり、灰色になったり、雨を降らしたり、散りじりになったり、それは雲の意思ではないかもしれませんが、その場その場にあったように、自分を変えていける力のようなものを感じます。
そしてその力で自分を変えて、どこにもとどまることを知らない自由さを持つのです。


安心感と原動力と自由。
そんなものが僕を安定させてくれているのかもしれません。


そんな取り留めの無いけれど、何かに繋がりそうなことを星空を見て思いました。なんだか大発見のような、自分だけの気持ちの持ちようのような...でも、たぶん、君もそう思う気がして手紙を書いてます。宛てのない手紙ですが、なんだかそれでもいいのです。
何せ星空を見ているのですから。

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