一坪の思い達


日曜日の朝にしては早起きをして、2ヶ月前から入った写真教室に向かう。
実はブログが一年続いた事もあり写真教室に通うことにしたのだ。
写真教室は昭和一桁生まれの先生が教鞭をとっている。
教鞭といってもカメラの操作や、被写界深度がどうだといったことは教えず、みんなが撮影した写真の感想やアドバイスをくれるスタイルだ。
そんな授業の中で先生がこんな事をいう。
「私の好きな吉川英治が言っていたことですが、『写真の良さはその写真を見たときに原稿用紙で何枚書けるかで決まる。』といっています。」


一枚の写真から発想すること、補うべきことを文章で書くこのブログ。
日記的な補うべきものは置いといて、発想させる写真は確かに枚数が多いほど力がある写真と呼べるのだろうなっと思う。
だけど、影響を受けたら文章で表現したくてしょうがない作家らしい考え方だなとも思う。


午後はその写真教室の先輩方の写真展が開かれているということで観賞しに行く。
先輩方は初老の方々ばかりで最初会った時、この人たちは震えないでシャッタが押せるのだろうか?などと失礼な考えが浮かんでいたが、展示されている写真を見ると、僕が及びもしないほど完成度の高い写真が並んでおり、先輩という言葉の意味を深く感じた。

写真展には先輩方の色々な思いの込められた写真が並ぶ。
正直なんだかうらやましく思い、いつか半坪でもいい、自分の写真展を開きたいなっと思った。