写真指南


朝八時に起きて、最近撮影した写真を数点選び、L版の大きさに印刷し写真教室に向かう。
二週に一回。休む事もあるがかれこれ一年近く続き、すっかり生活習慣となってきた。
先生に密かに自信があったこの写真を見せる。
「狙いはいいけど、こうした方が...」といって、写真の上と左側のサクラの幹を隠して、横位置の写真にする。
確かにその写真の方がよい。
つづけて先生は言う。
「もう少し角度を付けて、おばあさんの向かう先に家とかが写っているとドラマが生まれるよね。」とおっしゃる。
僕もその写真を想像し納得する。
もちろん写真を撮影した時を思い出すと、焦点距離の大きいレンズがなかったり、人が一杯で他の人が写り込まないようにするのは至難の業なのだが、理想系を想像することは楽しいし、「今度こそは」、と思う。
他にも花見の祭りに出ていた引きの神輿の写真を見せた時には、
「もっと広角で、担いでいる人にぎりぎりまでよって背景に神輿を写り込ませるようにして、もう神輿を一緒に担いじゃってブラしながら撮影しちゃうんだよ。」などと無理難題を云い。
写真教室のみんなは「そんなの先生しかできないよ。」と笑う。

そんな写真指南(至難)の日曜の午前です。