Grand Circle Travel By RV. Ⅶ


キャピタルリーフ国立公園内にただ一軒の家がある。
キャピタルリーフが国立公園になるとき、以前から住んでいた住民の方々に自然保護の観点から立ち退き要請があったそうだ。
そこにあるひと家族が反対して最後まで住み続けたらしい。
現在では、その最後の一軒のみを残して取り壊されてしまった。
そして最後の一軒は外観と、内装をそのままにキヤピタルリーフ国立公園の記念品や食べ物を売るショップとして機能している。
内装は70年代のアメリカのテイストを残しつつ、衣服や、写真立てや家具などそのままに、まるでさっきまで本当に人が住んでいたような家庭の様相を示している。
その出口付近に一人の女性がその家の一人娘のように普段着姿でレジをしている。
その横の冷蔵庫でMAYUMIさんが一つのものを見つける。
「チェーリーパイが売ってるよ! 本場の欧米か!だよ。」
「お、ほんとうだ。」
と少し盛り上がり、一つ買ってみる。
外にあるいかにもアメリカンテイストのテーブルクロスが敷かれたベンチに座り、
チェリーパイを食べる。
僕のイメージではパイ生地にチェリーが敷き詰められているチェリーパイのイメージだったが、
本場のチェリーパイはパイ皿にクッキー生地を敷き詰めて、その上にチェリージャムをどっさり入れて、
その上からボロボロの塊の生地を敷き詰めてオーブンで焼いたモノであった。
一口食べてみる、チェリーの酸っぱさと激甘のその味はいかにも欧米か!であった。


こんな地形の場所で育ったらそりゃ雄大でママのチェリーパイの大好きなアメリカ人になるんだろうなぁと思う。

P.S家の外観と雰囲気の写真もfotolileにアップしました。