What is SF?


SFというものが昔から好きだ。
一時はSFマガジンを読んでいた時期があったので、その当時はかなり入れ込んでいたと思う。
さて、いいSFとは何であろうか?
ScienceFictionというのだから科学的な根拠に基づいているのがいいのか?はたまた、あり得ない科学的な要素を踏み台にして空想するのがいいのか?なかなか結論が出ないところではあるが、個人的に求めているのは、まだ見ぬ発想とリアリティーである。
この二つの要素を成り立たせるために、アインシュタイン的な発想でまず始めに飛躍がありそれを成り立たせるための積み木を積んで行く。または逆に積み木を積んで行った先にまだ見ぬ発想にたどり着く。積み木が正しく積まれていなければいくらフィクションと言ってもリアリティーのないものになるし、たどり着いた先が普通のことであればSFとは呼べないものになってしまう。
さて、そんなSF分野の漫画で最近発想が面白くて読んでいた「勇者ヴォグ・ランバ」の作者の短編集が出たことで読んでみた。
四季大賞受賞作「三文未来の家庭訪問
遺伝子操作により男が子供を産める中学生男子の話。人間心理と学生コミニティーと社会コミニティーの描き方にセンスを感じる。遺伝子操作が当たり前というそれほど飛躍していないが積み木を積む作業が見事です。
宇宙人と地獄の漫画「辺獄にて」
走馬灯や地獄天国を宇宙人のテクノロジーと欲求により実現したSF。
SFのめあたらしさに読み始めると実は人間がどういうところに惹かれて行くのがわかる不思議で好きな作品。全体を通してみると一番演劇向きだと思う作品です。三作品の中では一番好きです。
古代海洋生物の漫画「パンサラッサ連れ行く」
カンブリア紀の生物を擬人化し、ギリシャ時代あたりに持ってきた作品。
信仰と効率化などなど取り込んだ意欲作だが、正直設定と狙いが合わないと思った作品です。しかし、あとあと頭に残っていて。カンブリア紀から生物の進化ってたいしたことないなっと考えさせられた。少し玄人向き過ぎるかもしれない。
現在連載が終わってしまったので、次回作が楽しみな作家です。

三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)

三文未来の家庭訪問 (アフタヌーンKC)

勇者ヴォグ・ランバ(1) (アフタヌーンKC)

勇者ヴォグ・ランバ(1) (アフタヌーンKC)