僕らが旅に出る理由 〜1日目〜

一枚の写真からすばらしき日常を書くことをモットーとしている本ブログ。(日常=モットー)今週一週間はちょっと趣向を変えて、一週間前に旅行した非日常を書いてみようと思う。
旅は日常にアクセントを加え、強烈なインプットは旅をしている間には消化しきれない。次から次へと刺激的な風景や体験が、累積していくだけ。
一週間たってようやくアウトプットが出る感じがするのでちょうど書き頃かもしれない。


8月14日午前、埼玉へ映画のロケ見学に向かう。
写真の場所がロケ現場の私立高校だが、どう見ても高校に見えない。
一見すると小樽の運河倉庫のようで情緒漂う。

校舎にさまざまなセットやアクセサリーを付けていくと、すでに舞台は日本じゃなくなっている。
撮影準備を終えて日差しの暑さが気だるさを生んだ頃、役者が登場し現場の雰囲気がガラリと変わる。
「ああ、だから役者はメシが食えるんだな」と思う。

見学を切り上げ、スリランカ人夫妻の待つ東京駅へ向かう電車の中、ロケのことを思い出す。士気の高いスタッフがテキパキと動く様は、村上龍がコッポラー映画のロケを見学したときと同じ気分を僕に抱かせた。

そして、スリランカ人の王子(王妃とは初対面)との3年ぶりの再会は、渋谷で一緒に食べたロシアン餃子(一個だけ辛い)の辛さを思い出させた。

村上龍映画小説集

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