ParkingArea


今日は秋晴れ。たまりに溜まった洗濯物を干す。ベランダで洗濯物を干すときに風が頬にあたる。その風の気持ち良さに誘われて、近所にポラロイドを下げて散歩に出かけた。日光は心地良い暖かさにあふれ、空もパステルカラーで最高の写真日和である。

散歩コースには馬がいたり、稲穂干しの風景など、写真に収めたいものばかりが広がっていたけど、撮られた写真はどれもいまいちの出来だった。しかも残りフィルムはもう1枚しか無い。そしてこの写真の場所に出合った。

写真のイメージが頭に浮かぶ。
真っ白な飛行機のプロベラが、カラカラと回っている。トンボ達はあたかも飛行機をパーキングエリアの目印のように集まって、羽を休める。フォーカスは手前の電線で羽を休めるトンボ達。飛行機は少しボケて写り、プロペラは円を描いたように写る。

そんな写真を想像してカメラを構えてファインダーを覗いた。
覗いて見ると、経験上ポラに出てくる絵としては遠すぎるし、トンボはほとんど写らないと分かる。
そう分かってしまったけど、最後の1枚はこの写真にした。

なぜならこの写真を見返すと僕の頭には、美化された想像上の写真が浮かび、写真日和で洗濯日和の風景が思い出されるはずだから...


しばらく秋晴れが続きますように。