カメラ日和 〜銀座〜


銀座までの道のりをカメラ片手に歩く。太陽が沈み、秋独特の気持ちの良い涼しさが漂う。秋の今頃はないのだけれど、夏の暑い日には銀座までムッとした磯の香りが漂うこともある。

前方にはライトアップされた明治っぽい建物が見えてきた。
歌舞伎座みたいだね」とF式。
「絶好の被写体だよ」と言い。
二人してカメラに収めていく。

二人とも歌舞伎には造詣は浅いけれど、建物は気に入っていた。
歌舞伎座の前の椅子に腰掛け、道すがら買っておいた、だだちゃ豆饅頭を食べる。
枝豆の匂いと味が口の中に広がる。

和な建物の前で、和な物を食べる。こういうときは日本人でよかったなっと思う。

今、「怖いものは何?」と言われれば
間違いなく、「お茶が怖い」と言うだろうな、っと思った。