土湯温泉 お散歩


先輩の武勇伝を聞いた翌日、朝風呂に入り、仕事仲間と別れ一人カメラを持って温泉街をお散歩する。
まだ山は紅葉が始まったばかりでそれほど色づいていない。
あらかじめ教えてもらっていた観光客が必ず見る滝やつり橋など撮影しながら歩く。
滝や森は良い具合に人の手が加えられていて気持ちの良い空間である。

ただ、観光客の沢山いる一押しの観光スポットというのは人が多く、急かされる事が多い。
だから観光案内地図をみて人の行かなそうな小さな神社に行ってみることにした。
田口ランディーがエッセイで言っているが、町で大きな木を見たかったら神社に行くといい。
古から守られ、守ってもらった木々が沢山ある。

階段を上がって付いた神社はちょうど観光地からは反対側にあった。
そこから神社を背にして撮影した。
後ろには小さな神社と山があり、山には立派な杉が沢山ならんでいた。
長らく人の手の入っていない山と杉は、「ここから先は俺達の社だ。」と言っているようだった。

駆け引きは絶対通じない空気がその先輩達からは流れていた。

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