今年最後の夕日


カメラを肩に担いで自転車に飛び乗る。自転車で2分ほど全速疾走。
横断歩道を渡り小さな丘を登ると突然視界が広がる。目下には砂浜と海と沈みかけの太陽。そして僕と同じように今年最後の夕日に見入っている人達がいた。

「なんとか間にあった。」と僕は思わず呟いて自転車を止める。

肩に掛けたカメラを急いで構えてシャッタを連射する。ものの30秒ぐらいで太陽は完全に沈み、きれいなマジックタイムになる。

「もう5分早かったらもっときれいな夕日が撮れたのにね。」と残念そうな顔で老夫婦が僕に話しかけてきた。
僕はその言葉を頭の中で反復した。
照れ屋のネズミは出てくることはない。

「でも、今年最後には間に合いましたから。」と僕はすなおな笑顔で返事をする。

「そうですね。」と老夫婦も笑顔で返事をしてくれる。

きれいな夕空を見ながら自転車で浜沿いを散歩する。今年のことを振り返りながら、最初から最後までいろいろあった一年だったな、と思う。
日常のすばらしさをかみしめながら...


P.Sつたない写真と文章を見てくれて本当にありがとうございます。
残念ながら喪中のため新年のあいさつはありませんが
来年度も末永くよろしくお願いします。...m(_ _)m

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