中つ国の旅 〜老年爵士楽団 Old Jazz Band〜


僕らは外灘(バンド)の夜景を作り出すクラシカルな建物の1つに入る。
奥のほうから微かながら音楽が聞こえる。
音楽の聞こえる方に歩いていき、大きな扉を開けた先には『老年爵士楽団』というジャズバーがあった。
バーの中は人で埋め尽くされていて、演奏されている曲は元気でどこかなつかしいジャズが演奏されていた。
僕らはなんとか空きテーブルを見つけだして、椅子に座りカクテルやビールを注文する。
ジャズはかろうじてテーブル越に会話が成立する程度の音量で演奏されている。
僕らはお酒が来るまでの間、曲と演奏者に耳と目を奪われていた。
ジャズはコントラバス、ピアノ、トランペット、ドラム、サックス、サックスの構成で演奏されており、
バーの名前通りおじいちゃんばかりのジャズバンド。ガイドブックには平均年齢75歳と書かれている。
僕は彼らの勇士をレンズに写す。おじいちゃん達の音楽はレンズ越しにも元気であふれている。
ほんのすぐそこで演奏されているはずなのに彼らが演奏する曲は耳当たりがよく、ついつい聞き入ってしまう。
「ジャズっていいもんだね。」と誰かが言う。
ジャズの見識はほとんど無いが、確かにこのジャズはいい。独特のリズム、揺れ、音の柔らかさ、彼らの年輪がかもし出す味なのだろうか。なんとなくビートルズの味に近いものを感じる。


6人そろってこのジャズを聴けたのはよかったなと。
明日からは上海観光の女性陣とは別行動の旅。
ざっくりとした計画と杭州行きの列車の切符以外は宿すら決まっていない。
YUKIさんとハッシーさんが明日からのチャレンジングで無計画の旅を心配してくれる。
でも明るいジャズの所為か何も不安が沸いてこない。トランペットの軽快な連音はファンファーレのようで気持ちがよく。ドラムの作り出す独特のリズムは楽しさを漂わせていた。

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