広くて高い、ここはIKEA


数週間前、楽しげにトトロ後輩がIKEAのパンフレットを見せて力説する。
「このソファーベットは素材もこんなに選べるし、色もこんなに選べるんですよ。」
数分力説が続き、こう口を挟む。
「じゃー俺それ買うよ。」
「えー僕が買うんだから真似しないでくださいよ。」
...そんなやり取りをしていたが、その時買うつもりなんてまったく無かった。からかうつもりでそう言っていた。


そんな話題のIKEAはご存知の方も多いと思うが、最近日本に入ってきた北欧家具屋である。デザイン性の高い北欧家具が手ごろな値段で手に入る代わりに、家具はすべて組み立て式、そして送料が高いため、自分で持ち帰り、組み立てる人向きの家具屋である。そんなIKEAを一度は見てみたいと思っていた。


IKEAに到着するとまず建物大きさにびっくりする。建物の中は家具で埋め尽くされており、コンセプトルームを見て、
「こんな部屋もいいなあ、あんな部屋もいいかも。」と妄想が広がる。
さっそくソファーベットのエリアに向かい。二人してソファーに座り、座り心地を確かめたり、ベットにしたりして寝心地を確かめる。


それにしても家具を買うにはパワーがいる。
値段もそうだが、買ってしまったが最後、年単位でその家具と付き合っていかなければならない。だからソファーベットが欲しいとは思っても、なかなか踏み切れないでいた。場所は取るし、睡眠を司る家具だけに慎重度は増すばかりだ。
しかしトトロ後輩の勢いに乗っている今、僕はこう言う。
「トトロ、俺買うよ。」


そこからが大変だった、家具の展示してあるエリアを抜けて、写真のすべての家具が詰まれた巨大な倉庫のところに行き、二人してベッドの骨組みやら、マットなどの棚を見つけ出しては汗を出して引きずり出す。そうやって買ったものを車に引き詰めると、ギリギリいっぱい。助手席は椅子を倒した状態で、僕はベットのマットに背中を押される状態になっている。というわけで、トトロは自分の物が買えなくなっていた。
自分を犠牲にしてくれたトトロとネコバスに感謝です。