Purple is a royal color?


藤の花を見るために足利フラワーパークにゆく。
ちょうど見頃の一面の藤棚は、さすがに映画料金程度の金を取るだけの事はある。
藤を見て思い出すのが、まずは、松井冬子の「世界中の子と友達になれる」だろうか。彼女の作品はグロテスクでいて、美しい。独特の世界観で人を引きつける。
そしてもう一つは、最近は「源氏物語」だろうか?
正直原書も現代語訳も読んだ事はないが、(マンガは途中までよんだかな)最近、星野 之宣「宗像宗像教授異考録」 13巻を読んで俄然興味が湧いている。紫というのは藤壷の藤などに代表されるように、藤の紫であろう。
ゆらゆら揺れる藤は、どこか不安げにもさせる。
ネットで「紫」「意味」で調べて、色彩的なイメージを調べると「高貴と下品」「神秘と不安」など二面性をもつ。と書かれている。
一方、紫式部が書いた紫の物語もプレイボーイである光源氏が藤壷から始まる、一連の恋が、自分の子供まで巻き込んだスキャンダラスな話だ。(人は変わるが合わせて一人の女性として、誕生から死までを見たいという男の願望をある意味表しているらしい。)宗像宗像教授異考録では、源氏物語は、もともと一つであった、竹取物語と浦島太郎のリメイクとして書かれたという事が書かれてある。陰陽、0と無限、男と女、そんな対比や全てを司る色が紫なのだろう。
だから昔の皇帝や帝などにもてはやされた色なのだろう。
最初に戻り、松井冬子の対比がいい。藤の花と、ハチ。タイトルの割に、少女の前には空間がない。
なぜ、藤の花なのか。
現代の作家は過去の韻を踏みながら軽やかにゆっくり進む。