ヘビーローテション


宇多田ヒカルの「HART STATION」を、「あんまり聞かないんじゃないかな。」と思いつつを購入した。
結果は、寝かけに聞いて、通勤の車で聞いて、会社の昼休みも聞いて、今も聞いているという、へビーローテンションぶりである。
(特に「Gentle Beast Interlude」,「Celebrate」,「Prisoner Of Love」の流れがお気に入りです。)


こんな感じは宇多田ヒカルの曲では「Final Distance」以来だなと思う。


歌の曲調と歌詞もハマったのだが、ミュージッククリップにもはまり、ひたすら繰り返し見ていたのを覚えている。
ミュージッククリップの製作は紀里谷和明
彼がメイキングオブでこう呟いていた。
「もしかしたら、一分の妥協もなしでできるかもしれない。」
その言葉は、僕の胸に深く刻まれている。


学生の頃、映画を撮っているとき、撮影がうまく回らなくなってくると、
内心、「妥協の連続だな。」っと心が折れてくる事がある。
それを打ち消すように奮起して周りを元気づけてうまく回そうとするが、そういう時は、大体デフレスパイラルのごとく、妥協の連続が続く。
もちろん、うまくハマる事もあったにはあったが、一分の妥協などとは到底言えないレベルの話だった。
そんな思いを経験しているだけに、紀里谷氏のこの言葉はすごいな。と思ったのを覚えている。
彼がそう言うだけの力がそのミュジッククリップの絵と曲にはあった。
そして今「Prisoner Of Love」聞きながら、残念ながら僕が憧れる二人は別れてしまったのだな、と思う。
宇多田ヒカルは復活し、紀里谷氏は来年公開予定の映画『GOEMON』製作に満身している。